ありがたい事に、最近になって小中学生の子どもが、バレエやピラティスのオンラインレッスンに頻繁に参加してくれるようになりました。

僕がお伝えするピラティスや、それに繋がるようなエクササイズは「考えたり、感じたり、そして動かしたりする」ような、元々大人向けのクラス。子どもが見よう見まねだけでできるものではありません。

…と思っていたのですが、子どもの想像力、熱心さ、順応性の素晴らしさに驚かされるばかりの今日この頃です。

子どもにはできて 大人にはできない？

お稽古ごとのバレエは「子どもがする事で、大人になってからするものじゃない」という認識が、どこかにあるような気がします。

でもそれってすごくおかしい話ですよね。熟練された大人のダンサーが「本物の芸術家」になっているわけで、どんなに才能があっても、天才と呼ばれても、やはり子どもはまだまだ成長の過程にあるので、どちらかというと「大人にはできるけど、子どもにできるようなもんじゃない」と考えるべきなんですよね。

やってもいないのに やらないのは残念

大人は長い時間を生きてきて、自分なりに正しいことと間違ったことを分別していきます。

なんでもかんでも「これはこうやって使うのが正しい。そう使うのは間違い。」と決め込んで、間違った方をあえて試そうともしなくなっていきます。

その中の大半は、実際に試した事もないのに、誰かから教え込まれて「やったことはないけど、やっちゃいけないことだと思っている」ものがほとんどだと思います。

間違った方をよく知らないのに、どうして正しい方を「正しい」と言い切れるのでしょう？

その点、子どもはとにかく「自由」です。バケツいっぱいのお水を持たせたら、まずこぼしてしまうことでしょう。こぼしてそこら辺をビチャビチャにして、それを親がどう反応するかを見て育ちます。こぼしたことで何かを汚してしまったり、壊してしまったりする事で、それがこぼしちゃいけない事なんだと学習していきます。

大人はこぼす前からこぼさないようにと「身を固めて」しまいます。人生のほとんどのシーンで「こぼさないことが適切」と判断してしまうので、逆に「自由にこぼしまくっていいよ」と言われたら、それが思い通りに、上手にできない人が多いです。

レッスンなんて「失敗しようが、ハメを外そうが、何をするのも自由の場」なんです。なんで「正しいことだけをしよう」と徹するのでしょう？なんでもっと「色々と試してみよう」としないのでしょう？

『大人だから』ルールに縛られるだけでなく、こっそりとでも、堂々とでも、思った通りのことを試していくのがいいと思います。

子どもに対しては「熱く、楽しく」が大切ですね。子どもが楽しむ時、熱中する時こそ、本気のパワーが出てきます。そこに「正しいことだけを教える」必要なんてないんですよね♪