誰が見ても いい踊り

今夜は、火曜の夜おなじみの

「バレエTVライブトーク」でした。

なかなか難しい、イメージのお話が多かったので

皆さまの心に届いたかどうか…。

もう少し、余談として

ここでお話を続けたいと思います。

今日のテーマは

「誰が見ても いいなと思える 踊りがしたい」

ということで

「どんな感じに踊ればいいのか？」

を改めて考えるというところに

触れてみました。

「丁寧さ」は 自分からしか やってこない

お話では

「抜かりのない すべてに意識ある 動き」

と、たくさん表現しましたが、

一体何をすればいいの？と聞かれれば

それは絶対に一筋縄ではいかないのですが

一言で言ってしまうと

『全部使う』ということになります。

何一つ欠けることなく

すべてを意識の元に動かせれば

それはもう「これ以上ない 丁寧さ」を持って

動きを生み出すことになります。

そんなこと、一体誰が教えてくれるのでしょう？

答えは意外とシンプルです。

「自分で追究して、その方法を編み出す」

しかありません。

「まずはやってみる」ことから

日本の伝統舞踊では

バレエのようにダイナミックに動くものとは

また違って、しなやかに、細やかに。

そしてすごく「厳かに」動きを出しています。

腕の動き、運びをススーと。

まるで宙に伸びる「線を運ぶように」

狂いのない精密な動きをしているので

少しでも「おかしな動き」をした時は

見ている人が気付くより前に

本人が一番分かっていると思います。

茶道なんかもそうですね。

意外に簡単そうに見える些細な動きでも

今日はじめて目の当たりにする人が

見よう見まねでやってみても

とてもできるものではないでしょう。

それは長い時間を掛けて

鍛錬、修練を山ほど積んで

自分の感覚を培ってきたから

できるようになったものですから。

本当にすごいと思います。

スポーツでも同じことが言えます。

ピッチャーが直球どストライクを投げる時

ただキャッチャーミットを狙って投げているわけじゃないし

弓道でもただ力づくで弓矢を引いて

的を狙っているだけではないし

こういった「的を狙う系」の道を進んでいる人は

手にしているものが的に当たるイメージは

もちろん持っているだろうけれど

それ以上に

「今の自分の構え、動き、作法」の方が

意識内に大きく見えているはずです。

何事も「修行あるのみ」ですね。

いやぁ〜難しいなぁ〜

と、思うかもしれないけれど

なかなか面白いことに

「何かの道を極めていく」その先には

そのものだけが極まっていく感じ、ではなく

色々なことが見えてくる

色々なことに繋がっていく

といった感じの

「人が為せることの 行き着くところ」が

少しずつ、段々と

見えてくる感じがします。

なかなかいいものですよ〜♫

藤野富村バレエ＆ピラティス

藤野暢央（ふじののぶお）