去年からコロナ禍でバレエの舞台公演は激減する中、

今日は狛江エコルマホールにて「ソワレ・ブリアント」に出演。

また、私たちの「一生の思い出」が、一つ増えました…。

クラシックバレエ の作品

今回私たちが踊ったのは「蝶々夫人〜マダム・バタフライ〜」。藤野暢央の振付＆演出（そして蝶々夫人の衣装も制作）の、私たちの「完全オリジナル作品」であります。

せっかく気持ちよく踊ってきたところですが、まるで評論家のように「クラシックバレエ作品」について、ちょっとお話したいと思います。

そもそも ”クラシックバレエ” って「古典的な、伝統的な踊りのスタイル」のことなので、古くから発展してきた「クラシックバレエ特有の動き、形」であることがまず第一。

現代で踊られている多くの「クラシックバレエ作品」とは主に、ひと昔前に誰か有名な人が作ったものが世界的に流行していたり、それをアレンジして少し様相や話の筋に変化を加えたものが出てきたりしています。

「白鳥の湖」とか「ドンキホーテ」とか有名どころなどは、バレエを知っている人なら必ず聞いたことはあるでしょうし、実物を見たことがある人も世界中にいることでしょう。

それを踊る人にとっても同じことが言えるでしょう。今はYouTubeなどで「誰かがその作品を踊っている」のを観ることができますし、その振付を選んでそのまま使ったり、その映像をお手本として練習をする人も多いでしょう。私たちも参考にしてリハーサルすることもあります。

けれども、今まで本場で踊ってきて、生の新作を直接振り付けしていただく機会もあったり、昔からの伝統を直接受け継いでこられた人にご指導していただく機会もあったりして、「作品の魂を直接に吹き込んでもらう」経験を幾つかしてまいりました。

ですから厳しく言ってしまえば、なかなか「魂の宿ったクラシックバレエ作品」を目の当たりにするのは、稀なチャンスなのではないかと感じます。

大切な時間を過ごすために

私たちが踊った「蝶々夫人〜マダム・バタフライ〜」は、クラシックバレエをベースに作ったパドドゥ（デュエット）作品です。

クラシックバレエですが、他の誰も踊ったことのない振付です。だから、誰の真似をすることもできない。私たちから自然に生まれてきた踊りのままです。何をするにも鏡に映る姿は自分だけ…。いや、「私たちだけ」です。

だから思う存分「私たち」を演じてきました。

それが作品になったのだと思います。

観ていただいた皆さま。共にこの舞台を一緒に踊った皆さまと過ごせたこの時を。

何よりも感謝しております。

最後に私たちの「蝶々夫人〜マダム・バタフライ〜」を少しだけ…

お楽しみ下さい♪

藤野暢央