日常からは離れる感覚

海外でインタビューを受けるときは、よく聞かれた質問なのですが、日本ではあまり聞かれなかったなぁと、不思議に思っているものがあります。

「舞台で踊っているとき、どんな気持ちでいらっしゃいますか？」

皆さん、結構知りたいところだと思うのですが…。

きっと誰でも、初めてで不慣れな空間に飛び出したときは、それは緊張するでしょうし、どうしていいか分からない、といった気持ちと表情になるでしょう。

舞台上で起こること、感じることは想像の通り。とても非日常的なものであって、普通の暮らしの中には含まれていない要素が盛り沢山にあります。

舞台回数が年間でまだ数回だった頃は、お祭りイベントのような「たまに訪れる貴重な経験」であったものが、プロのバレエ団でほぼ毎日のように舞台に立っているうちに、

舞台と私生活の、どっちが日常なのか分からなくなってきた…

なんてこともありました。

目的は「感覚の統合」

昔は逆だったのですが、

舞台上では思考はとってもクリアで「思っていることを、ちゃんと思っている状態」にあります。

日常で様々に、バラバラに使われているそれぞれの感覚器「五感」は、一つの大きな塊となっているような感じです。

目に映るものを「見ている、聴いている、触っている、会話している」という感じの「全て一気に感じているバージョン」みたいに言うと分かり易いかと思います。

現代の人の生活スタイルでは、これらの感覚器が様々に分断されていって「上手にまとめられずに苦しんでいる」かのように、思えてなりません。

僕がお伝えしているピラティスでは「体の感覚の統合」も大事ですが、こういった「五感の統合」も含みながら取り組んでおります。

体が目醒める「魔法のカギ」

さて今回の表題となりますこの「魔法のカギ」とは？

『気付くこと』ですね。

今まで自分が「気付いてきたこと」や

人が「何かに気付いた時の反応」を見ている限り、

『気付き』とは

今まで全く存在していなかった知識でもなく

全く備わっていなかった能力でもなく

全く知らなかった未知の感覚でもなく

実は「ずっと共に生きてきたのに、気付いていなかったこと」

といった感じの

自分の中からポコッと生まれ出るものです。

新しい『気付き』に出会えることは

とっても幸せで、嬉しいものですよ〜♫

藤野富村バレエ＆ピラティスでは

バレエとピラティスのオンラインレッスンを

ほぼ毎日行っております♫