何かの役に立つ 簡単トレーニング

「一つのことに集中する」

「一つのことをやり切る」

「一つのことを習得する」

とっても素晴らしい響きですが、なかなか容易なことではありません。

もしその「一つのこと」をどうすればいいのか分からなかったらどうしましょう？

頑張っていても、もしその「一つのこと」を間違えて行ってしまっていたらどうしましょう？

もしその「一つのこと」をする方法がひとつだけではなくて、他にも様々な方法があったとしたらどうしましょう？

今回は、感じ方や考え方の範囲を広げる「想像力が豊かになる」ような、簡単トレーニングをご紹介します。

『腕を上げる』

バレエでは『腕を上げる』動きがたくさんありますが、皆さんは普段の生活の中で、腕を上げる機会は意外と少ないのではないでしょうか？

『腕を上げる』と言っても、ただプイっと上げるだけの腕では、何の情緒も入らないでしょうし、実は「体が全然反応しない」という、時間も体力も勿体ない結果に終わってしまいます。

『腕を上げる』という行為自体に、様々な意味や気持ちを込めることができます。例えば「挙手」。自分を指名して欲しいと強く願う腕の上げ方もあれば、一応上げてるけど私を当てないでね…という弱々しい上げ方もできますね。

様々な方法を考えてみて。いろいろな違いを発見して。使い分けができるようになれば「感覚の引き出し」が増えると思いますよ。

何か重りになるもの。例えば「５円玉に糸」を通したものを摘んで引っ張り上げてみましょう。たかが５円玉とはいえ、立派な重りです。

①その持ち方のままで、腕が上がり切るところまで行って、まだまだずうっと上げて行こうとしましょう。どこまで行っても「引っ張り上げている」と思います。

②では次に、手の甲に乗せて、押し上げていってみましょう。これも同じく、どこまでも「押し上げて行って」みましょう。

今度は①と②を同時にやってみましょう。

片や「引っ張り上げる」。片や「押し上げる」を同時に感じながらやってみてください。

「腕をていねいに持ち上げる」の意味が、分かってくる気がしませんか？

また知らず知らずでも、体がバランスを取って、安定した力が入って、止まっている気がしませんか？

それが『体幹運動』です。

５円玉くらいじゃ大したことない、と思ってしまうようなら、「札束を持って、ビルの屋上からぶら下げている」とか想像してみるとどうでしょう？

お金じゃなくて「掛け替えのない大切なもの」を取り扱えば、もっともっと「動きに心が宿っていく」と思いますよ♫