ひとりのバレエの先生として

レッスンを受講される生徒さんから、時々ご質問を受けることがあります。

その中で、

「別の先生からはこう言われたんですが、先生はこういうふうにとおっしゃいました。

どっちが正しいんですか？」

うーん。

「正しいこと」を知りたい、むしろ「正しくないことはやりたくない」という気持ちは本当によくわかります。

でもこの質問は、講師側としてお答えするのがとても難しいです。

私としては、レッスンでお伝えしていることがすべてであって、それは私自身のこれまでのダンサーとしての稽古や学び、舞台上での経験から来ているものです。

そして、その「別の先生」もまた、ご自身がバレエを通してたくさんのことを学び、経験されてきて、それを指導を通して伝えていらっしゃる方なのでしょう。

また、一見全く違うことを言っているように感じても、深く掘り下げていくと結局繋がっていることに気づくこともたくさんあります。

そしてそれは本当に、理屈ではなくやってみなければわからないのです。

どんなに素晴らしい先生でも

生徒さんや、受講者の方を変えることは出来ません。

また、どんなに素晴らしい先生に教えてもらったことでも、自分自身にとってしっくりこないこともあると思います。

どっちが正しいことを言っているのか、ではなく

是非、どっちもやってみてください。

そのうえで、自分の体がどう感じているか

何を求めているかをじっくりと感じてみてください。

そこにしかない答えが、本当にたくさんあります。