ピラティスとの出会い

最近になって「ピラティス」は、昔よりは馴染みのあるものになってきたようですが、皆さまは「ピラティス」と聞いて、何を連想されるでしょうか？

僕がはじめて「ピラティス」という言葉を聞いたのは２０代後半の時で、オーストラリアバレエ団にいた時で、何も知らなかったし、何を目的としたものかもさっぱり分かりませんでした。ただ分かっていたことは、周りの人が良いと勧めてくることと、「バレエに役立つらしい」ということだけでした。

でもそのころの僕は、もっともっとバレエを上手になりたいと思っていて、「バレエ以外の事をやっているヒマ」なんて無いと思っていましたから、ピラティスをやってみようとも思いませんでした。

そして間もなく、スネの疲労骨折がすごく酷くなって踊れなくなってしまい、リハビリトレーニングとして「ピラティス」を始めました。

ピラティスとは？

僕が思う「ピラティスで得られること」を簡潔に言ってみますと

『体を感じること』

『体を知ること』

『体を動かすこと』

この順番であり、この流れを繰り返し進んでいく感じです。

〈これは僕専用に開発された「Nobby’s Landing（ノビーズ・ランディング）」というエクササイズで、今も世界中のダンサーに伝えられています。〉

人はみんな、どこかしらから得た情報や知識で「人間の体とは如何なるものか？」というのは知っています。腕や脚が２本ずつあるとか、顔のパーツの並びや、心臓の位置などを知っています。けれども、意外と「自分の体のこと」をあまりよく知らないようです。

大きい病気やケガをしたり、どこか体に不自由を感じることが無い限り、人は自分の体を問題視したり、注視したりしないからなのでしょうか？割と健康に、何も問題なく生きてきた人ほど、後になってから出てくる何かに驚き戸惑う傾向が、よく見られるように思えます。

僕はスネのケガをして、手術もして、半年近くバレエの舞台から遠のいて「短期間の悔しい思い」をしましたが、そこから得られた「残りの長い人生のために、ずっと役立つ知識と意識」は、とてつもない宝物となりました。

「いい体、いい人生」を得るために、一つの大きな答えなんて無いのです。

だけど「感じること、知ること、そして動かすこと」によって得られるものは、絶対にプラスでしかありません。やってみて損することは、何一つないと思います。

ピラティスをすると「いいことがある」と思います。

是非ご一緒に「自分の体を知る旅」を楽しみましょう。