バレエレッスンで伝えたいこと、富村編

バレエって難しい。

本当に難しいですね。

私がバレエを習い始めたのは3歳半の時。

小児喘息になり、お医者さんからなにか無理なく続けていけそうな運動をしてはどうかと言われ、母がバレエ教室に見学に連れて行ってくれたそうです。

水泳とどちらか迷ったそうですが、アトピー性皮膚炎もあったのでプールに入っている薬が心配で行かなかった、とあとから聞きました。

今もほとんど泳げません（笑）

もしあの時に水泳に行っていたら全然違う未来を歩んでいたのかもしれないのかなぁ。。。

バレエ教室に見学に行き、見ているだけではつまらなくて飛び込み参加したらしく、絶対にバレエやると初めて会った先生にしがみついたそうです。

そのころから今の今まで、私の中で全く変わらないもの。

踊るって楽しい

体で表現することってこんなにも素敵

私が踊り続けてきた、一番の理由です。

それが、私がバレエを好きな皆さまに一番お伝えしたいことです。

難しいからこそ、終わりがないからこそ

バレエって根本的に、本当に好きじゃないと続けられないと思うのです。

もちろん、人によって捉え方は違うけれど

上手になりたいと思えば思うほど悩みは増え、何かが出来るようになったり自分で嬉しい気づきがあっても、また新しい課題と向き合う日々が終わりなくやってくる。

落ち込んだり、悔しい思いをしたり、自分が嫌になったり。

真剣に向き合えば向き合うほど、そんな思いは数え切れないほど経験します。

書いているうちに気が遠くなってきました（笑）

でもそのコツコツと積み重ねる時間は全て、全身で言葉を発するためのもの、体であなたという人であったり、その役柄を表現するためのものということ。

その踏み出す一歩にどんな感情を込め、何を伝えたいかということ。

「体を動かす」時間ではなく、「踊る」時間であるということを、どうか覚えておいてくだされば嬉しいです。

だとしたら、どんなふうに脚を、腕を、体全体を動かしたいですか？

スタジオであっても、レッスンであっても、バレエという芸術です。

踊りはプレパレーションからもう始まっています。

舞台で言うならば、舞台に踏み出すその一歩から。

心を整えるという意味では、レッスンから、リハーサルから。

一回一回のレッスンは宝物。

心を込めて踊っていきたいですね。

Picture by Mr. Conrad Escano Dy-Liacco